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〜じゃあ10曲目、「ぐれっぱなしの狼」この曲はライブでもやってるよね？
江頭：九狼吽とのSPLIT「Fighting our upsets」にも入ってて、めちゃめちゃ気に入ってる曲。第4期KiMでの最初から作曲が始まった曲。思い入れがめちゃめちゃ強いのに、ライブで全然受けへんねん。
JJ：受けないんすよねぇー(苦笑)
江頭：アルバム通して聴いてもらったら、ライブでのノリも更に伝わると思うし、歌詞に関しても、コロナ禍の時の思いも込もってるしね。SPLITと比べて、何かが大きく変わってるというより、更に深みが加わった感じ。
JJ：完成してるアレンジの部分やったりライブで演り込んでる分、ノリも勢いもアルバムに落とし込めてます。
江頭：ただボツになりそうなぐらい、素材が悪くてね!
JJ：SPLIT時のレコーディングは、ライブでやってなかったので畏まった感じで、今回はライブでノリもしっかり身体に刻み込んだ状態でのレコーディングでした。ライブで演り込んでる部分でのラフさときっちり録らなあかん所で、ラフさの方が出過ぎてミックスは大変でした(苦笑)
江頭：結果いい仕上がりにはなったし気に入ってる。ライブでの良さが体感できると思う。歌詞に関しても、今までKiMとは違う第４期のKiMを体現した歌詞になってる。コロナ禍でライブを止めずにやってて正直大変やったけど、めちゃめちゃ愉しんだから。そういや俺らコロナなってへんよな？
JJ：なってないですね。
〜それ、、、気付いてないだけでは
一同笑
江頭：そりゃ検査したらでるよ、、ちゃうちゃう出た可能性はあるかもしれん。そら多少調子悪い時もあったし。まあ〜究極言えば風邪やしなあ。そもそも俺自体虚弱体質やし、年に何度か風邪はひくから、前から体調管理はしっかりしてるしね。
JJ：大概、朝起きて調子がいい事の方が少ないですもんね。何かしら怠いとかは有りますし。だからコロナ以前からライブに向けての体調管理はしっかりしてましたから。
江頭：ライブハウスや街の事情で、演れなかったライブもいっぱいあった。それ以外は全部演ったもんな。無いなら無いで自分らでイベントも組んだし。その時の心情がこの曲には込もってる。KiMの歴史を語る時に残さないあかん曲であり、俺達自身が忘れたらあかん気持ち、ライブ続ける中で正直キツかったけど、自分らの手で愉しむ状況を創ったから。
JJ：GATTACAでのライブ時も、他の対バンが出演できなくなって、最後waterweedとの2MANになったりもしましたしね。
江頭：他のバンドがキャンセル、大半の一般の人もコロナになる中で、逆に俺らコロナにならへんから、ちょっと恥ずかしかったもん(苦笑)
ある意味KiMのメンバーは真面目やから、アホな遊び方をしてないってのは、ならなかった要因でもあると思うけど。
〜では11曲目。これで最後やね？最初からアルバムの曲数は決まってたの？
JJ：10曲は入れるって決まってて、曲が出来上がっていく中で、この曲数になりました。その中でこの曲が1番長い曲です。
〜では最後の曲。タイトルを
江頭：「武骨の一夜」この曲があって、雰囲気が出来上がったきてアルバムを製作に入れた。
JJ：この曲を創っていった時に、江頭さんが僕の「色」が出てきたのを、感じたのが始まりでしたね。
江頭：JJの「色」が出てくるのを待ってたのもあって、アルバムを創り出す1年前ぐらいかな。2年前ぐらいから曲創りは本格的に始まったんやけど、すぐ躓いてね。F.I.Bってバンドをやってきて、今から1バンドマンとしてKiMで何をしたいの？って所で。サポートメンバーって形ならただ助かるって話なんやけど、そこの部分が見えてくるまでに１年ぐらいかかったな。やっぱりサウンドメーカーとして、バンドの曲のイメージを創るのはギターリストが1番綺麗な形やと思うねん。だからJJの「色」をKiMにどう投映するかっていうのを試してた時期。どんな音で鳴きたいねんって言うて、ギターソロばっかりを、永遠に創って来させてハマったのがこの曲「武骨の一夜」
JJ：この曲が出来てから曲創りとして、鳴きの部分を先に考える様になりました。だから「蛇蝎の昂ぶり」がサビからできたのも、この鳴きの部分からって流れです。短音で鳴くのかリフで鳴くのか、アプローチの仕方は色々試行錯誤しましたけど、何かに寄せるんじゃあなく、素直にイイなと思ったフレーズを録って、江頭さんに送るって形になりました。
江頭：俺の中でこの鳴きなら、こういう構成で活かそうとか、この鳴きならこんな曲を創っていこうとか。このやり方がスムーズにメンバーの力量をそのままライブでも表現できるからね。
JJ：今回のアルバムって、よくメロコアで使われる手法は使ってないんでね。オクターブも使ってるのは少ないですし、曲の展開の中での単音などを入れたりも無いですし。そういう小技的なものは一切排除したんで。江頭さんの鳴きっていうのを理解するのに時間掛かりましたけど、核となる僕なりの「鳴き」ってものは出せたと思います。
江頭：コード進行の中に、鳴きが存在したりもするから。
JJ：今回入ってない曲で、このコード進行ええやんってなったものもありますし、アルバムもう1枚分ぐらいのフレーズやリフは創りましたから。
江頭：楽曲的にもかなりレベル高いものもあったし、探求したものもあったけど、今回はこの第4期メンバー5人のノリが出やすい、ライブでお客さんが体現しやすい楽曲を選んだ。今のメンバーの一体感はライブを見てくれて人なら分かると思う。そのライブでの一体感に特化した曲やから、シンプルな曲は多いと思う。
JJ：ボリューム(時間)は40分近くありますけど、以前のKiMに比べると短い曲もあります。アルバムとしてはシンプルな曲が多いですけど、濃厚でバラエティーに富んだ内容になってると思います。
江頭：この曲の歌詞もお気に入り。自分なりに納得する歌詞って、書き直しが少ないものかも。書き直しした歌詞は、それはそれで難産で別の可愛さもあるんやけど。この曲はレコーディングの時、サビ以外全部歌入れして、最後にサビを歌うって決めてね。その形での歌入れが、1番いい物が録れると思ったし、歌い直しも無し。多少ズレてても、2回目録ってもダサくなると思ったから。情念を込めた歌入れやったわ、、、
って冷静に考えたら、誰が期待してるんやろ？これ録り直した方が良かったかもしれんわ。
一同笑
江頭：まあタイトル通り「武骨の一夜」ギターソロから始まり、そこからアルバムタイトル「朝月夜」って情景が見えたから。エンジニアにこの曲のイメージを理解するのは、難しかったと思う。でもこのイメージ、思い描く情景を理解してからは、エンジニアの方に判断を委ねれるようにもなったから。このイメージが、聴いてくれる人達とも重なったら上出来やわ。厄介やったのはエンジニアがギタリスト出身やから、どんどんド派手になってイヤホンで聴いたら、耳千切れる設定になってもうたもんな。
一同笑
江頭：まあ俺らは騒がしい音楽やってるんやし、そら騒がしい音源になるよ。
〜色んな要素が散りばめられたアルバムやね。第4期メンバーでの、次のアルバムへ繋がる布石にもなってるって事かな？
江頭：以前のアルバムなら「幽国列島」から「名もなき矜持」で完成したように、このアルバム「朝月夜」から、次のアルバムで１つの形が完成するやろうね。
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