EX-Cレビュー用画像

9/4にリリースされるEX-Cのnewミニアルバム “STILL” の発売前に先行して、バンドにゆかりのある界隈のキーマンたちにアルバムレビューを敢行!よくありがちな、借り物の言葉のような一言コメントなんかじゃ愛が伝わりきらない、ということで少し長めのテキストを依頼。

第3弾の今回はKLAXIONの中山、CROSSFACE, FOlllllK, FORESIGHT, Violent Chemicalのチンウィル、そしてBrightside Booking, Cycosis, Brave Out, Wrong StateのHIDETAというドラマー揃いの3名によるレビュー!まだまだリリースに向けて様々な人選のレビューが上がってくるので乞うご期待である。ぜひ第1弾、第2弾と合わせてお読みいただき、音源への期待を膨らませていただきたい。


■KLAXION:中山

まずはFxOxU rulerzのコンピが発売してまもなくレコーディングからSTILL発売までお疲れ様です、そしておめでとうございます!今回レビューを書かないかと言う話をいただいたので、経験不足ではありますがちょいと書かせていただきます!なにぶんご了承くださいませ。

EX-Cの皆さんとちゃんと話が出来るようになったのがレーベルに入ってからなので日は浅いのですが、自分が初めて生で観れたのがHARDCORE PRIDE 6の時で、何人かで九州から車で行って遅れてついた時にちょうど始まったのがEX-Cでした。当時はまだ鉄平(FIVE NO RISK)がまだギターの時でナイスなパフォーマンスをかましてました(笑)これぞとばかりのNYHCサウンドでウメ君のしゃべりはあがるしで、NYHCからこっちの畑にきた自分にはどツボでした。まさか同じレーベルに入れるとは全く考えてもなかったし、その時にこの人すげーなと思った水田さんが現ギターやしでまぁたまらんですよ!

今回STILLを聴かせていただきまして率直な感想はまさにスタート03からのまくり差す5号艇のような渋さを感じました(競艇の例え話です)!7曲のミニアルバムですが、それぞれの曲でいろいろなNYHCの雰囲気やノリを味わえるのでかなりお買い得なのでは!

自分がEX-Cの魅力を感じるポイントがあって、それが曲の展開と変わる時の細かいキメやオカズなんです。自分がドラムなのでリズム中心に聴いてしまうのですが、それぞれのメンバーがいい具合に味をだしながらうまい具合にまとまってくるんです。前作の『Dance in the Dark』でも勿論そういう部分が気持ちよかったんですが、今回のSTILLではさらに色々やられていて聴いて気付くとにやけてしまいます。そういうとこからウメ君のボーカルがしめてくれたりシンガロングでパワフルにもっていったりで、今のEX-Cがさらに楽しめる1枚になっているのではないでしょうか。

またコンピにも入ってるSTILLはもちろん、LIVING DEAD HARDCOREでは思わず誰しも拳をあげたくなる様な哀愁サウンドもあり、最後のKILLNG ME SOFTLYで壮大なスケール感を味わえるので聞きごたえはMAXとしか言いようがありません!

NYHCを聞き出した10代の頃にとあるバンドの先輩から、これ聞いて勉強せぇと渡されたオムニバスNYHC 120分カセットテープを思い出しました(笑)

そして最後にこの場を借りてEX-Cのメンバーの皆様に。7/6 FxOxU rulerzのレコ発小倉編では初小倉とは思えない最高のライブを観せていただきありがとうございました!小倉で初めてEX-Cを観るお客さんからも大絶賛でございましたので、次回九州で観れる日を楽しみにしときます!

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■CROSSFACE, FOlllllK, FORESIGHT, Violent Chemical:チンウィル

ミニアルバム発売おめでとうございます!

EX-Cとの初めての出会いはFIGHT IT OUTの企画で、今は亡き横浜LizardでTHINK AGAINで対バンした時だと記憶しています。

それがいつの間にやら、大阪にライブしに行くとハジメちゃんやテッさん梅くんが遊びに来てくれて酒を飲み、丸一屋でミズタさんの繰り出す料理に舌鼓を打ち、モックンの家でいつ間にか落ちる。という、気付けば1人EX-Cツアーを敢行しているわけですね、うんうん。

これを書いてくれと言われて、EX-Cのどこが好きなのかなと考えたところ、EX-Cはロックンロールなんだよな〜と思いました。ロックンロールは遊んでるんですね、みんなガンガン遊んでガンガン生きて、その生活から滲み出る音がバンドである理由であり、汁。その汁がEX-Cからはビシャビシャ出てるんですね、そこが好きです!

CDの内容のこと全然話してませんが、俺が余計なことゴチャゴチャここで書いたのを読むより聴いたらいいと思います(そういう企画なのにごめんなさい…)。とにかく俺に言えることはEX-Cカッコいい!好き!ってことだけです!さよならー!

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■Brightside Booking, Cycosis, Brave Out, Wrong State:HIDETA

Brightside Booking, Cycosis, Brave Out, Wrong Stateのヒデタです。どーも。

まず最初にEX-C「Still」発売おめでとうございます。

今手に取って歌詞カード見たりしてますけど、Daichang55さんによるアートワークも、今年出たTragic Film/Runnerに引き続き最高の仕上がりとなっております。
タトゥーにしたい絵だらけなので皆さん如何でしょうか?(タトゥー入れたことないけど)

たった今一周目聴き終えて二周目入ったところでこの文章を打ち込んでおります。
早速ですが以下レビュー。

冒頭一、二曲目。自称”老害”とは言いますが、往年のEX-Cのザ・NYHCクラシックというよりかは2010年代のNYHCさえ吸収する柔軟さを感じて、驚きを隠せない衝撃の二発となってます。
特に一曲目Midnight Thinking、喰らいました。

と思えば三曲目のMVにもなったStillではアグノのEliminatorばりのザクザク刻みNYクロスオーバークラシックからのいつものEX-Cの軽快ステップパート。この曲が始まったらもう梅川ボストン警報発令。みんなガード固めるのお忘れずに(笑)

お次のLiving Dead HardcoreはWisdom In Chainsばりのゴリゴリ大群押し寄せ系コーラスが熱い。もしWisdom In Chainsを知らない方は是非YouTubeでChasing the DragonのMVを見てほしいです。EX-C好きなら好きに違いなし。
話は逸れたけどこの曲は歌詞カード熟読必須。熱すぎて涙ちょちょ切れ。シンガロングしようぜ。

鋭利な刃物突きつけられたようなイントロで始まる5曲目Re:Start、Crown Of ThornzやMerauderから感じる陰鬱さを持った6曲目Hectic、からの最後の締めくくりのインストKilling Me Softlyで闇から解放、光に包まれて盛大にフィニッシュ!っていう最高の流れを感じてほしい。

やっぱりEX-Cは裏切らない。骨太なNYHC感は残しつつ、新しいテイストを足してまたアップデートしていく。バラエティも引き出しも豊富。まだまだやってくれるに違いない、そんな勢いを感じる一枚でした。

発売日は9/04。僕がサポートでドラムを叩いてるNumbernineの新しいアルバム”Livin’ Groove”の発売日でもありますので、是非二枚同時購入、宜しくお願いします(笑)

卑しい宣伝で締めくくらせて頂きました。ではSee you in the EX-C pit.


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EX-C STILL ジャケット画像

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様々なアクションで全国的に求心力を高め続けているハードコア/パンクレーベル『FRONT OF UNION』の急先鋒として、さらには常に話題を振りまく大阪ハードコア『SMDcrew』の首領として、精力的にキープフレッシュかつバックトゥザルーツな活動を続けるEX-Cからニューミニアルバムが到着。前作の1st ALBUM『Dance in the Dark』でみられた、80~90’sのNYやBOSTONのメタリックでモッシーなハードコア、PUNK ROCKやOi~SKINHEDS、そしてオーセンティックなロックやメタルの要素などを抜群のセンスでキャッチーにまとめ上げた剛腕はそのままに、今作では(ドクターマーチンを履いての)フロアストンプ感や、一筋縄ではいかないギターのリフワーク、コーラスエフェクトのかかった音色のリード、さらにタフになったコーラスワークなど、ある種では古きよきNYHCの王道ともいえる質感をさらに分厚く盛り込んだ。

4曲目にはなんと、元オリックスバッファローズ4番の李大浩(イデホ)の応援歌フレーズをメインリフに据えるなど、大阪のバンドならではの遊び心や仕掛けもほどこされており、7曲というパッケージながら充分なボリュームを感じさせてくれる。MADBALLやBIOHAZARDといったNYの代表的なバンドはもちろん、DISTRICT 9、CROWN OF THORNZといった僅かに脇道へそれた玄人好みのバンド、さらにはBAD RELIGIONのような男臭いメロディックなパンクロックのバンドにも通じるような感触があり、進化と円熟味を同時に感じさせるオリジナリティ溢れる内容の仕上がりとなった。

バラエティに富んだ各曲はそれぞれにテーマがあり、仲間や日常、昨今ではSMDcrewのテーマにもなっている老害などに対して、追われるハードな日々の中で感じる葛藤や矛盾といった、誰しにも響くであろう普遍的で身近なトピックが並ぶ。ただ、前述した李大浩の件も単なるジョーク的な要素で入れているわけではなく、4番という立場でありながらチームバッティングに徹する彼の献身的なスタイルにリスペクトを込めた内容になっているなど、仲間を思いやる気持ちやウソ臭い付き合いを拒む姿勢、楽しくFUNでありながら締めるところは締めるといった、バンドのスタイルが歌詞の内容からも感じられる。ジャケットはEX-CのMVなども手掛ける、同じSMDcrewのDAIKI55が担当。大航海時代の地図や、宝探しに海賊、または西部劇といったイメージを想起させるような埃クサく渋いイメージに、EX-Cはもちろんのこと、クルーの人間や周りのバンドなどをモチーフにした様々なアートがしきつめられたブックレットも必見。自他ともに認める傑作がここに完成した。

1. MIDNIGHT THINKING
2. MADNESS
3. STILL
4. LIVING DEAD HARDCORE
5. RE:START
6. HECTIC
7. KILLING ME SOFTLY

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