9/4にリリースされるEX-Cのnewミニアルバム “STILL” の発売前に先行して、バンドにゆかりのある界隈のキーマンたちにアルバムレビューを敢行!よくありがちな、借り物の言葉のような一言コメントなんかじゃ愛が伝わりきらない、ということで少し長めのテキストを依頼。

第2弾となる今回はPALM、心斎橋HOKAGEの高橋、DUB 4 REASON/STAB 4 REASON AND THE STYLES/STAB 4 REASON、柳ケ瀬ANTS、TWISTED PRODUCTIONSのMASTER K、そしてnervous light of sunday, soul discharge, STILL, beyondman, uncoveringのtanabeというバラエティ豊かな3名によるレビューをご紹介!まだまだリリースに向けて様々な人選のレビューが上がってくるので乞うご期待である。第1弾と合わせて是非お読みいただき、音源への期待を膨らませていただきたい。


■PALM, 心斎橋HOKAGE:高橋

まず予定通り無事にCD発売って事でおめでとうございます!

というのもなかなかタイトな制作期間でのリリースというのを当初から聞いていて、作曲陣であるミズタ君、テッサン、モックンが連日連夜で仕事終わりの真夜中にスタジオに入ってるのを間近で見ていたのでとにかく予定通りリリースできて良かったな〜と。

今作の楽曲をオケのみですが作曲段階でスタジオから漏れる音で少し聴いていたので、完成した音源を聴いて最終的にこの曲こんな感じになったんや〜とか、Voが入ってこんな感じの雰囲気になるんや〜とか思う部分が多く、基本まっさらな状態でしか聴く事ができない完成品をリスナー感覚というよりも少し違った感覚で聴く事ができたんでめちゃ新鮮でした(笑)

内容は言わずもがな最高なんで四の五の言わずにいいから買って聴けって感じで、自分みたいな者が中途半端なウンチクたれるよりも巨匠エロリン先生がルーツ交えた解体新書の様な物を一筆書きしてもらったほうが良いと思うので(笑)

レビュー書いてよってウメ君から連絡あった時に、EX-Cとの関係性とかイメージとか何でも自由に書いていいからよろしく〜て感じだったんですが、改めてEX-Cとの出会いってどんな感じだったかな〜と記憶を振り返ってみると、仲良くなる前からライブは何度も見てたけどこのイベントで対バンしてっ!みたいな感じよりも今のメンバーの皆とはモックン以外は少しずつヌル〜と自然と仲良くなっていった気がします(笑)

そんな事を思いだしてたらEX-Cを筆頭にSMDの皆はその時からノリも、スタイルも、くだらない話でワイワイしてる感じ、音の話でワイワイしてる感じがとにかくほんと等身大でずっと同じで、それが自然と音になり、遊び場になり、取って付けた様なものではなく私生活も巻き込んだリアルなSMDcrewというカルチャーになり、本当に泥臭いファミリーになっていってるのが格好良くそして羨ましく思います。

この先もいつまでも変わらずSTILLMATICでいてください!

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■DUB 4 REASON/STAB 4 REASON AND THE STYLES/STAB 4 REASON, 柳ケ瀬ANTS, TWISTED PRODUCTIONS:MASTER K

遊び心を持ち続けるベテランHCバンド。

単純にカッコイイだけで終わらず、楽しさも同じくらい伝わってくる感じが好き。

タイトル曲STILLのMV観たらオレが言ってるコトがよ〜く分かると思うから是非観て。

熱いコーラスワーク、ひねりを効かせたギターリフやリードが曲を際立たせてます。

ライブが観たくなる1枚。

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■nervous light of sunday, soul discharge, STILL, beyondman, uncovering:tanabe

まずこのEX-Cの新譜へのコメントを書くあたり、自分自身が驚くまさかの人選、これを読む皆さんもなんでお前だよ!誰だよお前!newschoolバカがっ!って感じる方いるかと思いますが、誰より自分自身がえっ!俺っ!?ってなってます。。
そもそも夏休みの読書感想文ですらままならなかったヤツがこんな重大なのやれんのか、、と不安もありますが。

大変光栄なことにこのお話を戴いたからには書かせて頂きます。

先日、ヒデタ君企画で大阪へライブに行った際、遊びにいらしてたウメさんやwrong stateのメンバーとコンビニ前で缶ビール飲みながら談笑している中、新譜STILLについての少し話をして頂きました。

それは、非常にタイトなスケジュールの中(確か二ヶ月って言ってたかな、、全然違ってたらすみません!)スタジオ入りまくってほぼゼロから曲作り〜レコーディング〜完パケ!最後の方はかなりキツかったけど凄くいい作品が出来たわ〜と。

その話を聞いて、ここのところやってる各バンドでひたすらに曲作りスランプの私は凄い、、凄過ぎる。とただ感心。

そして今この新譜STILLを聴いてただただ感服。。

どの曲もその短期間で詰めて完成させたとは到底思えない完成度。どの曲も一切埋もれる事のない存在感。ずっしりとしたストンプ感満載な1曲目からメロウなラストまで大きな振り幅があるんですが一切とっ散らかる事なくEX-Cの楽曲としての完璧な統一感。そして何度も何度も繰り返し聴けるサイズ感。これ完全に名盤です。はいclassic!!

個人的にピンポイントで
5曲目 RE:START、five Minute Major”Hindsight”(5mmで自分が1番好きな曲)に通ずるジリジリとにじり寄る感、
6曲目 HECTIC のイントロ開けからのLeeway “stand for”的メロディのあるキャッチーなリフ、
そしてタイトル曲 STILL の終盤ミドルテンポパート潜むMike Dijan宜しくなアラビアリフ
最高です!

これ読んでいやいや全然違うだろ!って言うのももちろんあると思います。STILLを聴いて、皆さんがこの曲はこれに通づるぞ!なんてrootsを想像して辿ってDigって行くのも面白いかもしれません。そのきっかけになりうるNYHCへの造詣の深い作品だと思います!

この一枚をきっかけにEX-C、SMDcrewが更に仕掛け、更に周囲を巻き込んでいくのを楽しみにしております!


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様々なアクションで全国的に求心力を高め続けているハードコア/パンクレーベル『FRONT OF UNION』の急先鋒として、さらには常に話題を振りまく大阪ハードコア『SMDcrew』の首領として、精力的にキープフレッシュかつバックトゥザルーツな活動を続けるEX-Cからニューミニアルバムが到着。前作の1st ALBUM『Dance in the Dark』でみられた、80~90’sのNYやBOSTONのメタリックでモッシーなハードコア、PUNK ROCKやOi~SKINHEDS、そしてオーセンティックなロックやメタルの要素などを抜群のセンスでキャッチーにまとめ上げた剛腕はそのままに、今作では(ドクターマーチンを履いての)フロアストンプ感や、一筋縄ではいかないギターのリフワーク、コーラスエフェクトのかかった音色のリード、さらにタフになったコーラスワークなど、ある種では古きよきNYHCの王道ともいえる質感をさらに分厚く盛り込んだ。

4曲目にはなんと、元オリックスバッファローズ4番の李大浩(イデホ)の応援歌フレーズをメインリフに据えるなど、大阪のバンドならではの遊び心や仕掛けもほどこされており、7曲というパッケージながら充分なボリュームを感じさせてくれる。MADBALLやBIOHAZARDといったNYの代表的なバンドはもちろん、DISTRICT 9、CROWN OF THORNZといった僅かに脇道へそれた玄人好みのバンド、さらにはBAD RELIGIONのような男臭いメロディックなパンクロックのバンドにも通じるような感触があり、進化と円熟味を同時に感じさせるオリジナリティ溢れる内容の仕上がりとなった。

バラエティに富んだ各曲はそれぞれにテーマがあり、仲間や日常、昨今ではSMDcrewのテーマにもなっている老害などに対して、追われるハードな日々の中で感じる葛藤や矛盾といった、誰しにも響くであろう普遍的で身近なトピックが並ぶ。ただ、前述した李大浩の件も単なるジョーク的な要素で入れているわけではなく、4番という立場でありながらチームバッティングに徹する彼の献身的なスタイルにリスペクトを込めた内容になっているなど、仲間を思いやる気持ちやウソ臭い付き合いを拒む姿勢、楽しくFUNでありながら締めるところは締めるといった、バンドのスタイルが歌詞の内容からも感じられる。ジャケットはEX-CのMVなども手掛ける、同じSMDcrewのDAIKI55が担当。大航海時代の地図や、宝探しに海賊、または西部劇といったイメージを想起させるような埃クサく渋いイメージに、EX-Cはもちろんのこと、クルーの人間や周りのバンドなどをモチーフにした様々なアートがしきつめられたブックレットも必見。自他ともに認める傑作がここに完成した。

1. MIDNIGHT THINKING
2. MADNESS
3. STILL
4. LIVING DEAD HARDCORE
5. RE:START
6. HECTIC
7. KILLING ME SOFTLY

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