EX-C FANDANGO ライブ画像

本日9/4リリースのEX-Cのnewミニアルバム “STILL” の発売にあたって、バンドにゆかりのある界隈のキーマンたちにアルバムレビューを敢行!よくありがちな、借り物の言葉のような一言コメントなんかじゃ愛が伝わりきらない、ということで少し長めのテキストを依頼。

先行レビューに続いての第5弾はFIVE NO RISKの鉄平、東狂アルゴリズムの佐佐木春助、さらにBALL BUSTERSのJr.という、FRONT OF UNIONのボーカル3名によるレビューをご紹介!リリース日を超えてもまだまだ様々な人選のレビューが上がってくるので乞うご期待である。ぜひ第4弾までの先行レビューと合わせてお読みいただき、音源を手にとっていただきたい。


■FIVE NO RISK:鉄平

俺がギタリストとしてEX-Cで居場所を失くしてから丁度10年。
彼らのこれまでの道も決して平坦では無かった筈だ。
ヘビーさを追求し1音下げチューニングに挑戦するも疾走感が激減そして断念。
程なくドラムSOOがやる気ナシ男ぬらりひょんモード発令し首を切られたかと思うと、ヘルプNTBLSのハジメも「ヘルプはヘルプなんで」のらりくらり適当グッショウモードに突入。
ビルシャナからドラムモックンがヘルプメンバーとなるがこれまた「恋しちゃったんだ」乙女モードに入ってクライシス元木危機一髪!
しかしMIZUTAMAXXが精神的支柱となるべくアメムチを駆使してウルトラファインプレーにて更にドラマーとして成熟していった。

その頃ボーカルUM8はというと、、、、。
博打シンドローム借金で首も回らず人生の深淵を彷徨っていた。
「バンドどころちゃうわ」と全米が泣いた程落ち込んでいたがメンバーとSMDクルーの献身的な愛(金貸含む)により、ライブ活動、リリースを止める事無く晴れて結成20年を迎えるに至ったのである。

今回の音源は分かりやすくいうとCROWN OF THORNZ。
それは音という意味合いだけではなくイーザックとマイクディジャンの関係性がまさにピッタリといった具合で、UM8の色気たっぷりのボーカルとMIZUTAMAXXの妖艶なリフが実にマッチしている。
モックンの跳ねたり、うねったりドラムの表現力に驚き、ベースTEDZANのどすこいコーラスにも磨きがかかっている。
後期LEEWAY好きにはニンマリせずにはいられないポストHC的アプローチも最高に素敵だ。

今まで「俺が元EX-Cだ!!」と息巻いて、みんなのキャリアに傷付けてごめんなさい。
関西スタープレイヤー揃いがやっとこさ本気モードに突入したEX-C。悪いはずなかろう。
みんな是非聴いて下さい。

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■東狂アルゴリズム:佐佐木春助

EX-Cレビュー用画像

もしも、音楽に目覚めた十代の子がお薦めのハードコアのバンド教えて下さいって言われたら、自信を持ってこの作品をお薦めします

そして、自分の十代の頃からのパンクの連れに、最近なんかお薦めある?って聴かれたら、自信を持ってこれをお薦めする。

初心者から上級者まで、自信を持ってオススメします。この作品。

大袈裟にいうと自分が十代の頃にこれ、聞いてたら俺の音楽的価値も変わってたと思います。
これからハードコアに目覚めるであろう十代の子達がこれを聴いて、何十年後かに「これが僕の原点です」って言える十代の子がとても羨ましい。
これを聴いとけば、きっと育ちの良い子になるはず。知らんけど。


EX-Cの作品には今作に限らずハードコアのお手本的な要素、ベテラン感どちらも感じる。
いつもシブいんですよ。ほんまに。

ギターのミズタ君にこの作品の感想をメールでお伝えしたところ、「今回のテーマは大人のハードコア笑。若者には受けないかも笑」って返って来たけど、いやいや!僕はこれこそ若者に聞いて欲しいと思います。
こんな悪いロックなサウンド探してる若者、世にいっぱい居ますよ。

これを聴いた時、何故か不思議と中2の時にメガデスを初めて聴いた時の気持ちになりました。(メガデスをハードコアだと思ってる訳ではありません。)
これ聴いて音楽に目覚めた頃の気持ちに戻った事。
なんか上手く言えませんが、

「still」

にロックの衝動的な何かがあるんやろうなと思います。

あかん、
褒めすぎたな。
もうこれぐらいにしておきます。

最後に。

居酒屋行くの一回我慢してでも
EX-Cの新作「still」は買った方が良いと思います。
一回我慢しただけで、一生聴けるCDが手に入るんですから。

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■BALL BUSTERS:Jr.

先ずはEX-Cニューミニアルバム「STILL」、無事に完成&発売おめでとうございます。かなりタイトなレコーディングスケジュールの中、しっかりと最高傑作に仕上げてくるところが流石の一言ですね。百戦錬磨のメンバーが揃ったEX-Cだからこそできる離れ業じゃないでしょうか。

さて、今回はこの最高傑作「STILL」のレビューを書くことになったんですが、正直音を言葉にして伝えるのが苦手で…。どう書こうかなと思案中です。なぜならこの新作「STILL」に関して言うと、ありふれた言葉で作品の説明をすると、すごくチープなものになってしまうんじゃないかと思いまして。なので先ずは個人的見解でEX-Cを語りたいと思います。EX-Cとの出会いを掘り下げると、かなり古い話になってしまうんでざっくりと。

当時EX-CがまだEXCLAIM名義で活動を開始した頃からの付き合いなんですが、ボーカルの梅くんとベースの徹さんはABUSE THE ABUSER、ギターの水田さんはT.J.MAXX、はじめちゃんはNTBLS、ドラムのもっくんはMASTERPEACEと個々の付き合いは長く、まさかこの面子でEX-Cとして活動するなんて当時は思いもしなかったですね。皆んな個々に華があり、味があり、色気があって、それが音源やライブでもはっきりと出ています。未だ枯れる事のない遊び心が、ベテランと言われる今でもしっかりと根底にあるからこそ、どんなライブでもEX-Cが始まるとその場の空気が一気にEX-Cのカラーに染まるし、ずっとブレずにやってきた自分達の音楽、バンドに対するスタンスは今回の新作「STILL」が回答となっているんじゃないでしょうか。

一曲目のMIDNIGHT THINKINGからラストのKILLING ME SOFTLYまで強烈な印象を残していく楽曲群は、実際音源を手に取って爆音で聞いた人達の胸に確実に刺さるので、先ずは発売日(9/4)にゲットしてください!そこには大阪NANIWACKハードコア、EX-Cの今が詰まってます!

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EX-C STILL ジャケットポストカード画像

▶CD単品はコチラをclick

様々なアクションで全国的に求心力を高め続けているハードコア/パンクレーベル『FRONT OF UNION』の急先鋒として、さらには常に話題を振りまく大阪ハードコア『SMDcrew』の首領として、精力的にキープフレッシュかつバックトゥザルーツな活動を続けるEX-Cからニューミニアルバムが到着。前作の1st ALBUM『Dance in the Dark』でみられた、80~90’sのNYやBOSTONのメタリックでモッシーなハードコア、PUNK ROCKやOi~SKINHEDS、そしてオーセンティックなロックやメタルの要素などを抜群のセンスでキャッチーにまとめ上げた剛腕はそのままに、今作では(ドクターマーチンを履いての)フロアストンプ感や、一筋縄ではいかないギターのリフワーク、コーラスエフェクトのかかった音色のリード、さらにタフになったコーラスワークなど、ある種では古きよきNYHCの王道ともいえる質感をさらに分厚く盛り込んだ。

4曲目にはなんと、元オリックスバッファローズ4番の李大浩(イデホ)の応援歌フレーズをメインリフに据えるなど、大阪のバンドならではの遊び心や仕掛けもほどこされており、7曲というパッケージながら充分なボリュームを感じさせてくれる。MADBALLやBIOHAZARDといったNYの代表的なバンドはもちろん、DISTRICT 9、CROWN OF THORNZといった僅かに脇道へそれた玄人好みのバンド、さらにはBAD RELIGIONのような男臭いメロディックなパンクロックのバンドにも通じるような感触があり、進化と円熟味を同時に感じさせるオリジナリティ溢れる内容の仕上がりとなった。

バラエティに富んだ各曲はそれぞれにテーマがあり、仲間や日常、昨今ではSMDcrewのテーマにもなっている老害などに対して、追われるハードな日々の中で感じる葛藤や矛盾といった、誰しにも響くであろう普遍的で身近なトピックが並ぶ。ただ、前述した李大浩の件も単なるジョーク的な要素で入れているわけではなく、4番という立場でありながらチームバッティングに徹する彼の献身的なスタイルにリスペクトを込めた内容になっているなど、仲間を思いやる気持ちやウソ臭い付き合いを拒む姿勢、楽しくFUNでありながら締めるところは締めるといった、バンドのスタイルが歌詞の内容からも感じられる。ジャケットはEX-CのMVなども手掛ける、同じSMDcrewのDAIKI55が担当。大航海時代の地図や、宝探しに海賊、または西部劇といったイメージを想起させるような埃クサく渋いイメージに、EX-Cはもちろんのこと、クルーの人間や周りのバンドなどをモチーフにした様々なアートがしきつめられたブックレットも必見。自他ともに認める傑作がここに完成した。

1. MIDNIGHT THINKING
2. MADNESS
3. STILL
4. LIVING DEAD HARDCORE
5. RE:START
6. HECTIC
7. KILLING ME SOFTLY

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