テ:でもそこがなんで変わったかって言ったら、EX-CがFOUに入ったのがデカいんよ。俺とかだけがKiMがええで、エガちゃん最高やで、って言ってもなかなか難しいけど、やっぱりEX-Cがそこに合流したら周りの見る目が変わったもん。エロリンとかハジメとか、諏訪くんもそうやろうし。
江:EX-Cは俺の中でNYHCの保守本流って感じやねんなぁ。
U:保守本流・・・
テ:最近はそうでもないけどな(笑)
江:パンクロックの流れもあるっていうNYHCの中でいえば、それを大事にしながらやれてるバンドは日本の中でも数は少ないやろうし。ニュースクールっていうバンドじゃなくてな。
テ:さっきも同じような話あったかもしれんけど、EX-Cとかがめちゃくちゃライブできるようなバンドやったら適わんかったやろうなぁっていう気持ちはデカいもん。
江:さっきのパーセンテージの話あったやん、あれは今から思えば良かったんかもな。ウメくんのいうバンド40%くらいっていう。あれがNYHCのライフスタイルにはハマってたんかな。割合が低くてても高くても、アカンかったんちゃうかなって。
U:まぁそうすね。ここまで続いたのはその割合で良かったからかも。
江:その割合がまた、変に音楽的に追求するような方向にいったり、逆にやめてしまったりとか、そういう感じにならなくて良かったなぁと。
テ:俺とかセンスない自覚あるからなぁ。だから他のセンス良いけどあんまり音楽に割合を割けれてない奴を見ると強くあたってまうんかも。ショーヤ(B SIDE APPROACH)とかハジメとか。才能に嫉妬してしまってるから俺とかは。
江:今のKiMのスタイルを、ウルトラハイセンスな若い奴とかにやられたくないもんな(笑)それは勘弁してくれってなる(笑)でも世代の話をしたら、俺の2学年下はゴールデン世代やねん。1番いい時期にハードコア始めて、1番いいもの吸収してたんちゃうかなって思うよ。俺らは結構色々と喰らってきた世代やったから。そういうなんの最後の残り香というか・・・。同期はどんどんやめていったし。でもここにきて岡崎や名古屋とか、同世代の生き残り組と繋がりが濃くなって。
テ:ダイちゃん(TOMORROW, NOT A NAME SOLDIERS, 現GYROのVo.)とかね。
江:でもMANIAC HIGH SENCE(愛知~岡崎のハードコアバンド)とかはそりゃ相当こわい先輩やったみたいよ(笑)そりゃもう世代も世代やから。
テ:俺からしたらサワダくん(MANIAC HIGH SENCE, HEROのVo.)とか、フワフワしてるオモロい人ってイメージやったんやけどなぁ。
江:でも岡崎とか行っても、その辺の世代の人たちが来たらみんなビシッとするもんな。俺らでいうところの、去年のKBSの時のWARHEADみたいなもんや。あの緊張感とか空気感。でもああいう人たちに良かったで、とか言われると安堵するし嬉しいもんがある。それはダイちゃんとかも一緒ぽかった。やっぱり経験っていうものは選べへんからなぁ。
U:サワダくんとかも結構年上なんかなぁ?
テ:全然上やで確か。ヤッさん(元DEVICE CHANGE, HERO, 現WORM)とかも結構上やし。
U:ヤッさんはソーくんと一緒とかやで確か。
江:WARHEADで俺の3個上とかやな。今となれば色々と体験できて良かったとも思ってるよ。
テ:世代の話でいうたら、バーニングが出てきたとき、最初のデモはホンマに衝撃やったで。あのダイキ(SMDcrew)がジャケ書いたやつ。影響受けたもん。その前のバンドがなんやったっけ、ラストフォーアンサー?かなんか。
E:大体あってますよ(笑)
U:LASTING FOR ANSWERな(笑)見たことは結局なかったけど。
E:まぁ正直なところラスティングは大学生バンドの域は出てなかったすからね。その時に自分のやりたいことを全部やれてなくて、ナメられてるなーと思うところもあったんで。煮え切らないというか。個人的にはバーニングの最初にめちゃくちゃ賭けてたところはあったすね。
江:最初のデモはジュニア(BALL BUSTERSのVo.)と聞いてん。あれは・・・二人とも車の中で黙ったわ。でも次のアルバムのときも同じようにジュニアと聞いたんやけど、その時にあぁ・・・コレはハマったなっていう(笑)結構アレは内向きにいったやろ?あの兆候はちょこちょこと見えてただけに、あぁなるほどなっていう(笑)
E:そうっすね、デモの時は俺とかショウちゃん(BURNING SIGNのVo.)の好みがデカかったすけど、アルバムの時はメンバーの趣味を踏まえた形になってて。
U:あれアルバムはどこから出したんやっけ?
E:あれはALCATRIZE RECORDSですね。ノッツーも一緒で。
U:あぁ、ワタルくん(ENFORCEのVo.)のとこね。
江:あれでずっと荒いハードコアパンク感を出されてたら危なかったけどな(笑)
E:今は2ビートで走りまくる感じじゃないですけど、また少し原点回帰の気持ちはありますよ。ちゃんと外向きって面においては。また見てもらえたら。
江:そういう意味ではBサイドが凄いなぁって思ったわ、最初に認識したのが暴走夜のコンピ(大阪アメ村にあったライブハウス、PIPE69のコンピレーション)やったかな。
E:あぁ、あれDEATHSIDEみたいな曲でしたっけ?
江:確かそうそう。こんなバンドおるんか・・・!って衝撃受けたん覚えてるわ。その後にジュニアがコンピ一緒になるんです、っていうて。
テ:あれはベースのマサトが凄いんすよ、あいつが曲作ってて。
江:あ、そこはショーヤじゃないんや(笑)俺ずっとそうやと思って、顔合わすたびにセンスいい奴やって思ってたのに・・・返して、俺の想い(笑)
一同:(笑)
テ:でも俺アルバムはあんまり好きやないねん。音が・・・もう少しいけたんちゃうかなって。あれはBサイドの良さを感じれへんねん俺は。
U:ドラムがガッツやったからちゃう?(笑)
テ:いや、あれはレコーディングで色々あったはず。同時期に同じスタジオでBOXED INが録ってたりしたから、それの色も出てもーたんちゃうかな(苦笑)
江:そういや今日ってBサイドはレコーディングやんな?あれは何用のやつ?
E:たぶんHARDCORE KITCHEN(神戸のハードコア / パンクのレーベル)のコンピ用ですね。
テ:そうそう、春くらいに出る予定の。サイガン(SAIGAN TERROR)とか一緒やったっけ?
E:そうですそうです。ここ何年か、またコメットさん(HARDCORE KITCHENの主宰)が元気にやってはる感じで。
江:あ、そうなんや!
E:NOWONがスーパー良かったすもんね。今年の歌モノのロック?的な中でいえば今年断トツなアルバムになるんじゃないかなと。
テ:そらもうエッさん(元MOGA THE ¥5, ダブルボギーズ)も勿論やけど、ANTI JUSTICEとか、メンバーが凄すぎるやんか。しかしエッさんは天性のヴォーカルよな。あの人が歌うと全部あの人の色になる。あれ52歳とかやで。
江:去年聴いた中で良かった音源って何やった?
テ:今さらやけど俺はSCREAM。デイヴ・グロールが叩いてるBAD BRAINSフォロワーみたいなバンド。めっちゃカッコいい。良かったなぁ、影響受けて曲作ってるレベルやわ。あとは久々にAT THE DRIVE IN聴いたら良かったな。エガちゃんは?
江:滋賀のFuckin’ Junkiesかな。久々に良いパンクロックを聴いたなっていう。歌詞とかもバビローン!みたいな(笑)ちゃんと土台にあるものの上に、っていうさっきの話の。あれは良かったなぁ。
テ:新譜やとどうやろ?
E:僕は去年の中でハードコアなら近いとこすけど、PALMが断トツで良かったです。アートワークとか細かいところに至るまで、ホンマに凄いと思いましたね。
U:俺もPALMかなぁ。
テ:凄かったなぁ確かに。でもラフミックスから聴いてしまってたし、俺は最後の新鮮味がなかったんよ。
江:俺はもう音の洪水みたいで吐きそうやったわ(笑)俺はパーツが好きって感じやった、この曲のあそこが好き、みたいな。
テ:モッシュパート的なのが俺はあんまりいらんかってんけどな。松原さんの新しいバンドあるやん、RETORTION TERROR。元モータライズドの。あれで1曲ゲストでトシが歌ってるの聴かせてもらったんやけど、もう全然狙ったモッシュパートとかなくて、最高にカッコ良かったわ。
E:なんかでも新譜とかは勉強目線で聴いちゃうことも多くて。あぁこういう展開ね、とか。
テ:みんなそんなもんちゃう?
江:俺がFuckin’ Junkies良かったのはその辺もあるかな。あんまり細かいこと考えんと聴けるっていう。
テ:でもシンプルに何も考えんと作りたいなって思ってるけどね。BAD BRAINSなんか2リフくらいでカッコいいわけやし。あ、そういえばFIREBURNやわ。去年1番衝撃やったの。落としそうで落とさず突っ走るような潔さとか、最高やったわ。
E:NAILSのメンバーとかいますね、ほんでTodd Youth(Warzone, Agnostic Front, Murphy’s Law, Danzigその他諸々のGt.)がいるバンド。
テ:Todd Youthが亡くなってしもて解散してもーたけど。EX-Cの今回の曲も落とさずにやってくれたら俺の今の好みやったんやけどな。
U:潔さは分かるんやけどな、そのカッコ良さは。でも結局ライブやるとフロアとの一体感とか、そういう映像が見えるとこもあるから。そこのイメージというか。
テ:曲作りの時点で意識してたりする?盛り上がらせる、みたいな。今回の曲でも結構情報量は多いなと思ったりしたで。
U:今は俺があんまり曲作りしてないんやけど・・・リフはミズタくんに任せてるから。作ってくれた曲にこれどこが聴きどころすか?って聞いたら全部かなぁ、みたいな。でも今回の曲でも2分ちょいとかやで、STILLは。シンプルにしたつもりなんやけどな。
江:俺もこだわりは無くなってきてるかな。
U:俺からしたらBサイドとかはここで落としてほしいなぁ、とかあるんよ。爆発寸前で終わられるような感覚とかがあったりして。
テ:1回のライブの中で1~2曲でいいんじゃない?
U:Bサイドあるか?モッシュパート・・・
テ:ショーヤは自分たちの中ではあるつもりなんすけどね・・・って言うてたけどな(笑)
E:ウメくんがさっき言ってたイメージする映像、みたいなんは俺も分かるすけどね。
テ:そんなんイメージ通りにいくことないやんか。
E:まぁでもそこの理想をもつ、みたいな感じじゃないですか?
U:そうそう、俺がこういう動きで、こういう感じでバーッとアオり入れて・・・
江:俺はそういう意味ではコーラスかな。それ考えるもん。どういう感じでそこのポイントもってくるか、っていうような。イメージと全然違うときも勿論あるもん。
E:あれ、ここ!やのにめっちゃ後ろでタバコ吸ってるやん・・・みたいな(笑)
U:イメージと違うのは勿論あるよ。俺らもCHANGE THE WORLDとか、中盤とかでワーッとなるイメージはそれほどなかったもんなぁ。でも最初は意図してたお客さんの解釈じゃないようなものでも、ハマるとやっぱり気持ちいいし。
テ:難しいもん・・・ホンマに。俺も曲作るしわかるけど、AからBっていったらCも欲しくなるし。展開、展開ってなってしまいがち。ボーカルやとその乗せる箇所とかもあるし。UKロックとか聴いてたら1リフでめっちゃカッコいい曲あるしなぁ・・・
江:テッペイはインプット多すぎるからなぁ。それゆえにシンプルにやりたいってなるんかもしれんよ。どこででも三振とれるような感じになってると思うし。
テ:打たれっぱなしやけどなぁ(苦笑)
江:年齢重ねると技でいくようになるしな。でもショウジさん(鐵槌のVo.)とか直球しか投げへんやん、俺も少しは変化球覚えたつもりやけど、それが良いか悪いかっていうたら別でもあるし。
テ:自分がそれで良いと思えばそれで良いと思うんすよね。でも友人として、近い関係のバンドマンとして、それに対して意見を言い合うのは大事なんじゃないかなって。バカにしてるとかじゃなくて。でも今回のコンピはみんな気合い入ってるわ。KiMも新境地で失恋ソングやし・・・
U:そんなエモい感じなん?(笑)
江:そんなつもり・・・でもないんやけど(笑)でも今回は特定の人に向けて作った曲やねん。そこら辺は反映されたんかも。もっと最初はフォークっぽい感じやったし。
テ:でもKiMの凄いところは何やってもKiMやねん。エガちゃんは作るたびに今回はジャパコアやから、今回はUS寄りやから、とか言うてくるんやけど、結局全部KiMやねんな(笑)
一同:(笑)
江:俺は今回とか2000年代入ってからのBusinessとかってつもりやったんやけど・・・ああいう8ビートへの・・・
テ:いや、あれはKiMです。
江:え・・・
テ:ジャンルがどうとかじゃないねん、KiMです。
一同:(笑)
E:でも前回のアルバムでも、KiMは8ビートへのこだわりは強いなって印象ありましたよ。
江:もう速さにこだわらんようになってるけどね。ドッタンドトタンはもうやめてもいいかなって。
テ:でもエガちゃんのボーカルが入ったらKiMですからね(笑)
U:俺も今回でボーカル入れたらEX-Cになるなって思ったよ。やってみたらそういう色になるなぁって。
テ:そういう意味では今回のコンピはボーカルの色かな。全部通して聴いて、そこのスタイルの違いが出てて凄くいいなと。
U:フロントマン OF UNIONやな。
江:これ締まったかもな(笑)
KiM
FIVE NO RISK
EX-C