FIND THE WAY@京都MUSE イベントライブ画像

4/7の日曜日、京都MUSEにてKiMとTHRHによる共同企画「FIND THE WAY」が開催された。このイベントは2017年よりお互いのホームである京都と東京、それぞれの土地でおこなわれている。細分化されすぎたようにも映る、昨今のハードコア/パンクのシーンと幅広い解釈で向き合った様々なスタイルのバンドが集う点が特徴的であり、2バンドの活動やスタンスが色濃く反映されているイベントともいえる。毎年春に開催されるのは京都で、今回は以下のようなラインナップが並んだ。

ライブ前の和気藹々とした時間。リラックスしたムードとともに、様々なお互いの近況やエピソードが飛び交う。これもライブの楽しい醍醐味の一つだ。早く会場に着いた馴染みのお客さんなども交えつつ、それぞれのバンドや個々人のキャラなど、色んな立ち位置やスタンスが会話からも感じとることが出来てとても楽しい。

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Text:Erolin (BURNING SIGN / NODAYSOFF)
Picture:天狗

ライブはまずFRONT OF UNIONから同月発売のコンピにも参加しているBALL BUSTERSがトップバッター、地元京都、さらにはレーベルの看板を背負っての気迫あふれるアクトからスタート。つづいて矢継ぎ早に同じく京都のNODAYOSFFがスピード感あふれるライブでバトンを受け取る。フロアも負けじと早くも呼応して盛り上がる場面が随所に見られ、イベントとしてもこれ以上ないくらいの勢いある滑り出しになった。

次に登場したのは本イベントではお馴染みとなっている木更津のEF。長いキャリアを誇るバンド、その変化と進化を見せつけるような、変幻自在のハードコアパンクでフロアを攻め立てる。さらに続くのはNEWアルバムの発表を控えている大阪THE DISASTER POINTS。メンバーの年齢が最早わからなくなるほどの円熟味を感じさせる、豪快で貫禄のあるロックンロールなアクトで会場を大いに盛り上げた。

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そしてここで今回のイベントで最も遠方からの来京となった山形新庄のD.N.K。一度見たら忘れられない、世紀末覇者感あふれるメンバーのルックスと、8ビートを主体としたパンク色の強いハードコアナンバーの連続は強くオーディエンスを惹きつける。ラストの曲でフロントマンの二人が足元のモニタースピーカーをまるで米俵のごとく、軽々と肩に担ぎながら叫んでいた姿は相当なインパクトを残しただろう。最後にかけてお客さんの人数がドンドン増えていったのも印象的で、異様な余韻を残してイベントの前半が終了。

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この日のDJはCROW DRAGON TEAのギター担当、個人でも精力的に企画などを行っているCHOME。新旧洋邦のハードコアやパンクを中心にセレクトしつつも、過ごしやすい空気感を適度にコントロール。イベント終わりでは謎に90’sビジュアル系ナンバーを連発し、ごく一部の人間が強烈な反応を見せていた。

小休憩を挟んでイベントもいよいよ終盤。ここでFIVE NO RISK。最近レーベルの対談でも少し話になったが、ここ数年で割と大きな会場や、天井の高いステージで放つオーラに特別なものを感じる。この日も汗と涙をキッチリとフロアに撒き散らしていた。次にバトンを受けるのは東海M.A.G SIDEからの刺客SHIELD。デスメタルとビートダウンハードコアを行き来する楽曲で、間違いなくこの日1番の重低音を響かせた。さらに大阪からTIGERが切れ味鋭くスポーティーな楽曲を連発し、SHIELDとはまた違うアプローチでフィジカルに強く訴えかける。実は泥臭いライブが出来るところも、彼らの魅力の一つだ。

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最後は主催の2バンド。まずはTHRHがフロアライブの特性を生かし切った縦横無尽なライブで駆け抜ける。最近続いたメンバーチェンジもなんのその、少しタイトになった編成はまた違った感触の勢いを感じることが出来た。そしてトリはKiM。見る者の襟首をグッと掴み睨みつけるような、しかし決して突き放すわけではないという、地元京都でのホーム感も相まって彼らの持ち味が存分に感じられるパフォーマンスだった。愛と感謝をたっぷりと内包しながらも、最後までひたすら攻撃的に攻め続けてイベントが終了。

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まだまだ余韻の残る終了後、お互いの健闘を称えあうように、またゆっくりとした時間が流れていく。日曜の終わり、月曜がすぐそこまで迫っている憂鬱さも名残惜しさを後押しする。KiMの歌詞を少し借りるならば、命を燃やした週末の30分が重なり合い、また忘れられない夜が一つ増えたのであった。次回は11月10日に東京は二万電圧にて開催されるので、今回来れなかった方や関東の方は是非とも足を運んでいただきたい。

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