BEYOND HATE 5th album「SZOK West Side Storieis」

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BEYOND HATE 5枚目となるアルバム「SZOK West Side Storieis」発売に伴いボーカルTOK氏の地元にて行われたサシ呑みインタビュー 『自分の表現したい所でお客さんも盛り上がったら100%だ馬鹿野郎ーって言って死ぬよ‼』

江頭:先ずはお疲れ様(乾杯)早速やけどレコ発は一発目はどの辺りからの予定?

TOK:もう既にライブが詰まってきてて、発売日が6月6日って事だから、まずは地元G-SIDEのイベントからかな。来年も踏まえてちょっと長いスパンでは考えてるんだけどね。MVの方も形は出来上がってきてるし、まずは挨拶がわりにMVを公開するって流れだね!音源聴いてくれた?

江頭:今日も来る時ガンガン聴きながら来たよ。でもあそこまでゴリゴリで押し通すとは思ってなかったわ。結構意図した形での選曲なの?

TOK:GASHI(BEYOND HATE Gt)がこういう系の曲を持ってくるようになったのもあるし、俺的にもバンド人生折り返しってイメージがある中で、もう一回ガチガチにハードコアやったろうかなって部分とが噛み合ったっていうかね。今まで日本語に拘ってきたし、ゴリゴリの曲にも乗せられて押し通せる自信はあるから。このスタイルで日本詞全般のハードコアって日本にはいないし、この形を提示したかったんだよね。

江頭:今のムーブメントに寄せるのかとも思ってたんやけど、どちらかというと時代に乗るというより、BEYOND HATEのやりたい音に時代がハマるかどうかってスタイルは気持ちよく聴けた。得意分野を無尽蔵に荒々しく出した作品やなと。

TOK:Oi ソングもあるし、BEYOND HATEにとって重要なエッセンスはふんだんに盛り込んだよ。1stから2ndへの変化も反旗を翻した形だったし、期待されたものと違うもの、俺らはそれを自然とやってるんだよね。

江頭:右向け言われたら、左向きたくなるヤツね!

TOK:2nd出した時に、1stの曲を演って下さいってやたら言われたんだけど、言われたら余計に演りたくなくなるたちなんだよね。去年のsummer bashの時には、MAKOTO(SAND Vo)から1stの曲多めでお願いしますって言われて2曲入れたけどさ、1曲が6分ぐらいあるからね。持ち時間30分ぐらいだから曲数が限られちゃうのよ(苦笑)

江頭:しかもあの時は1曲目に新曲をやるっていう

一同笑

TOK:まあ挑戦だよ!毎回同じようなライブやってもしょうがねぇから。

江頭:どういう形で攻めてくるんやろうって、期待値はフロアも出演者側もあったしね。

TOK:単純にハードコアの中でがっつり盛り上がってるシーンだし、気合いは相当入ってた。そこでかましたい気持ちは当然あったしね。でもあのシーンで日本語でやってるバンドは少ないし、やっぱりライブや音源聴いてても、英語より日本語の方が伝わると思うから俺はそこに拘りたいなと。

江頭:トクさんの日本語詞は確かに面白いし、曲への乗せ方もいい。

TOK:サウンド的にはハードコアは聴くけど、俺の歌詞に繋がる血や肉になるような部分は、日本語のラップなんだよね。自分の言葉に責任持ってるし日本語を大事にしてやりたい事やってるしね。それもあって今回地元のラッパーMOJI君に参加してもらった。最初は曲のブレイク部分に軽く入れてもらうつもりだったんだけど、この曲でラップしたら面白そうだなって言ってたから、じゃあラップしちゃってよって感じで、がっつりフューチャーリングしてもらったのよ。録る前に2人で飲みに行って、あーだこーだと話をしながら生まれたリリックだから「本物」だよね。

江頭:やっぱりレベルミュージックは好きやしジャンルに偏見はないけど、言ってる内容がしょぼいとダサいもんね。京都は若手のパンクバンドって今ほとんど居ない、でも若いバンドとの対バンは常にしてる。近い音のバンドはいないけど情熱のあるバンドを集めてね。3ピースで切々と歌うバンドでも、その歌詞がパンクロックにも負けてない熱さがある。見た目とか関係無しに、そういう奴の歌詞の方が俺には感じる部分があって、鋭く光る瞬間がステージでは出るねんな。

TOK:自分達が知らないシーンもいっぱいあるしね。こないだUPPERってバンドと対バンしたんだけど、あのバンドもいいバンドだなって。名古屋のMÜRMÜRってバンドもいいライブしてたよ。

江頭:トクさんも言ってたように俺らもバンドマンとして折り返し地点、自分らの子供ぐらいの年齢の子たちがステージに上がってきたり、ライブを見に来たりするんやしね。こっちはずっと子供のまんまやけど。

TOK:でも正直な所、気持ちは若くても肉体的な衰えはすごく感じてる。保つ為にジムも行ってたけど肘も手首もぶっ潰れちゃってよ。

江頭:それ体力キープじゃなくて、筋力アップさせようと無理したからやん!

一同笑

TOK:50手前のおっさんが無茶したらあかんな。早死にするわ(苦笑)

江頭:やっぱ食いもんやで。米を喰わないと。食う事でキープやわ!

TOK:声の出方も年々衰えてきとるわ。

江頭:俺も今まで2、3回声変わってる。出し方も変えてるし、今までの歌い回しが使えなくなったり。ボーカルは特に消耗品やしね。どんどん形は変わってきてる。

TOK:そこに今回、GASHIがチューニングをもっと低くしたいって言ってきてね。1stは2音下げ、2ndからは1音下げだったんだけど、2音下げにしてもっと重さを出したいってね。俺は「重さ」ってチューニングで出すもんじゃあないと思うんだけど、GASHIは低くしたいらくてね。俺は音程を付けるタイプだからかなり無理があるし、それをしたら歌えない曲も出るぞって話でね。

江頭:その歌い回しはBEYOND HATEの良さでもある部分やもんね。

TOK:ライブでも何処が自分のいい所なんだろうって探りもあるし、常に歌い方変えたりしてね。挑戦するって意味ではオモロいんだけど。がっつり歌う系の曲なんか出来なくなるのはねぇ(苦笑)

江頭:トクさん主導で今回のアルバムはサウンドの太さというかゴリゴリ感は出したというより、ガッちゃん(GASHI)との意見とも重なった形なんやね。

TOK:チューニングでの「重さ」ってのは、やってもいいし譲るけど、曲創りやアルバム全体のイメージは俺に任しとけってのはあるよね。俺は色んな音楽を吸収してるって自負はあるから。

江頭:アルバムのイメージが完成してる中での創作活動、曲創りやもんね。

TOK:音のイメージだけじゃあなく、細部まで拘りたいのよね。

江頭:その拘りや探究心こそが必要やし大事。そこを探究しないで何処を探究するねんって話でね。そこをぞんざいに扱う奴が結構居る。音源を創る時に道標を示した上で、そこに突き進む事で統一性が出たり、バンドの今が出るサウンドに繋がると思うねんな。

TOK:GASHIが長けてるのはMVのプロデュースやで!映画監督みたいに細けぇーんだよ。

江頭:前にガッちゃんと2人で話してたんやけど最終的なロックスターのヒーロー像って、元ロッカーの俳優さんやから。陣内孝則や石橋凌までいけたらホンモンやなってね。

一同笑

TOK:GASHIも役者やり始めてるしね!

江頭:流れに乗ってきたら、俺も引っ張ってねって言うてるし(笑)

TOK:FOUで役者って言うならGASHIにえがちゃん、んでブラウン(KLAXION Vo)やな!

江頭:でもブラウン滑舌悪いから全カットや(笑)1番の推しは中山君(KLAXION Dr)どのチンピラ映画にも出てきそうやろ!

一同笑

TOK:今度京都でFOU全バンド集合するから愉しみやね!(4/21京都ミューズホールで開催したFxOxU rulerzの事)

江頭:元々仲良いバンドも少なく音源出してくれるレーベルもなかったから、立ち上げたレーベルやったしここまで増やすつもりもなかったけど、所属バンド増えたよね。

TOK:ここまでよく集まったね。異色なバンドを。

江頭:増えた要因としてBALL BUSTERSは解散してしまったけど、いま所属のバンドはメンバーチェンジあれど解散せずに続けてるからね!

TOK:新たに入ったCiGは調子どうなの?

江頭:気合い入ってるで!レコ発も始まってるし。

TOK:こないだ名古屋で対バンして観たけど、色気が凄いよね。ステージに出た瞬間からカッコいい。やっぱりぽって出とは違う貫禄というかオーラがあるよね!

江頭:そこは大事な要素の1つ。レベルミュージックであり不良の音楽なわけなんやから。社会では邪魔なものかもしれないけど、ステージでは華になるねんな。

TOK:ある意味真面目に不良してて良かったなと思うわ。

江頭:確かに。実家帰った時にオカンにも「あんた、ロックやっててホンマに良かったなぁー」って言われるし(苦笑)バンドが無かったら、社会と折り合えてなかったわ。

TOK:若い子達も出てきて、入り口はハードコアやパンクでも最終的にどうなっていくのかも分からんし、そういうのはドラマティックで愉しみだよ。俺らは何処まで行けるかなあー

江頭:何処まで行けるかは分からんけど、目標は明確になってきた。他から見たら小さい事かもしれないけど、好きな日に好きな街で、好きなバンドを呼んでライブできるって、昔からしたら夢の様な話やもんね。それを続ける為に形を変えるんじゃなくて、最後まで自分の好きな音、好きなスタイル、好きなやり方を通して時代がついてきてくれたら最高やなって。


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