チケット先行ぴあオフィシャルHP先行（2日券のみ）※ぴあ会員登録有り / 先着順
受付期間：4月18日(土)12:00～5月1日(金)23:59受付URL
江頭
ちょっと話変わるけど、8月に誘ってる武骨夜ぐらいからレコーディングもはじまるんやろ？
欽也
いやすでに始まってて、アルバムで録れるヤツから録り始めてるんすけど、年内にはリリースしたいとは思ってます。ちょっと今のバタバタでペースは落ちてるんで、上げていかんとってなってます。
取り直した編集盤アルバムとかスプリットは出してるんですけど、オリジナルアルバムで言うたら、2015年から出してないんで。
江頭
じゃあフルアルバムやね。
欽也はレコーディングは好き？
欽也
嫌いです。完成した時は嬉しいですけど。
KiMの曲って江頭さんはどれぐらいプロデュースするんですか？
江頭
曲の展開構成は俺がやる。リフは各メンバーが持ってきたヤツを当て嵌めていく形。だから本人がサビのつもりで持ってきたリフをイントロに使ったりするねんな。そこは俺が構成を創ってKiMってバンドの形にする。
bachoは曲作りはどうしてるの？
欽也
スタジオでこうやってくれって伝えますね。ギターでフレーズ弾く時もあれば、口で伝える時もあります。
江頭
bachoとKiMの大きな違いって、bachoには歌メロが存在するやん。
なんでも後ろの音がいいって訳でもないやん。そことの兼ね合いが出てくるやろし。
欽也
そこはあんまり考えてないです。
曲作る時、歌は関係無しでずっと演奏の方を作ってるんすよ。そこに時間が掛かります。演奏だけでも気持ちいいなぁってのを時間かけて作ってて、その後で歌はどんだけプラスにできるかなって位ですね。
江頭
そうなんや。曲と歌メロ同時進行やと思ってたわ。曲ありきで進めてるんや。
欽也
曲は自分が気持ちいい様に進めていってるんで、その中でイメージは出来つつ進めて演奏がめっちゃいいなってなったら、歌もよくなると思ってます。
江頭
結成当時からそのスタイルなん？
欽也
何曲かは詞を先に書いた曲もありますよ。でもほぼほぼ演奏から作っていく形です。僕は歌を先にやるとシンプルになりすぎちゃうんです。それがあまり楽しくない。そこはバンドなんでバンドとしての演奏の気持ちよさに拘りたいんです。
江頭
なるほどねー俺のbachoに対するイメージと違ったわ。アコギ1本で先に歌メロ作って、そこにサウンドを乗せていくんやと思ってた。
bachoの前にバンドはやってたん？
欽也
やってません。︎
江頭
えー1本なんや。音的にも変化はないの？
欽也
全然違います。バンド名がそのまんまなだけでメンバーも違うし、元々はブルーハーツとかが好きで、今のベースと文化祭で一緒にやり始めたんがバンドの始まりです。1番最初は別でボーカルが居たんですよ。
江頭
そうなんやー。じゃあ欽也はギターって事？
欽也
そうですね。基本的には自分中心でやりたいって感じなんですけど、当時居たボーカルは、周りにも憧れられる凄い雰囲気ある奴やったんで、こいつが歌うんやったらそれでもエエかなって。そのボーカルが辞めるってなって、引き留めたんですけど意思も固くと。じゃあ俺が歌うかってなって。
江頭
そこでライブ活動はもう始まってたんやろ？
欽也
始まってます。そこで自分が歌うんやったらってなった時に、だいたい今の感じになりました。
江頭
その頃は演ってた場所は地元？
欽也
姫路のマッシュルームですね。
その当時はよくマッシュルームに居ましたね。
江頭
俺が初めて見た時の感覚は、この表現は欽也がどう感じるかわからんけど、初めてイースタンユースを見た時と似た感じやってん。ただ純粋にライブを見て、日本語をこういうアプローチで使うんが近く感じれてんな。
欽也
イースタンユースには凄く影響受けました。めちゃめちゃ好きですね。
当時は、直接的には言わず文学的って訳ではないですけど美しい言葉で歌おうって意識する部分はありましたね。
江頭
それは、生々しさってより曲としての完成度って感じやんな。
KINYA
そうです。カタカナも使わないと決め込んでました。
江頭
俺もイースタンユース好きやったから、あの日本語の使い方って綺麗なんやけど遠くないねんな。日常である会話を、こんなに綺麗な言葉で歌うんやって結構感動したし。
俺が初めに聴いたアルバムが「口笛、夜更けに響く」19歳の時に完全にやられたもんな。
欽也
僕は「旅路ニ季節ガ燃エ落チル」が入り口でした。
江頭
そういえばイースタンユースのアルバム、1st、2nd、3rdって前の前の彼女に貸したままやわ(笑)
欽也
僕リリース毎に聴いてないんで、一気に聴いた感じですね。
江頭
「孤立無縁の花」ってアルバムが出る前のツアー見に行って、その当時はメロコアもニュースクールも流行ってる時で、バンドが英語メインな時やってんな。だから日本語を使うバンドは歌謡曲みたいなイメージか、日本のハードコア、スキンへッズしかいなかった流れの中、イースタンユースのこの日本語でのアプローチは、俺にとっては衝撃的やってんな。
欽也
当時ボーカルが辞めたあと、スリーピースになるし正にイースタンユースに憧れてやってましたね。
真似しようとしてました。
江頭
俺は初期は見たことがないし、わからんけど今のbachoは生々しい感じがするけどな。
欽也
初期の歌詞は、結構様式美で書いてて意味分からんのが多かったです。
江頭
フォロワーなヤツが捕える感じなぁ。
KiMでもイメージした曲作ったことあったもん。
一同笑
江頭
スタジオで、こいつ前の日にイースタン聞いたんやなっていうのが、曲持って来た時にわかるんがあったからな(笑)
欽也
めちゃめちゃ影響受けて作った曲持っていきますよね(笑)
江頭
じゃあ、今の生々しい歌詞になっていく転換期ってあったの?
欽也
それが大きな転換期っていうのがあって、さっきボーカルが辞めたって言ったじゃないですか、そいつ大学卒業したら就職するって親にも約束してて、バンドは辞めるって言うてたんで。かたや僕らはライブを続けたかったから、ボーカルが抜けるんで俺が歌うってなりました。その1年後ぐらいに、辞めたボーカルが交通事故で亡くなっちゃったんです。そいつは1番の親友でもあり、憧れてたやつでもあったんで、すごいショックでした…
その時に書いた曲は走り書きみたいに書いた詞で、本当に思ったことをそのまま詞にしました。
江頭
手紙みたいな感覚やったんかな？
その経験が無かったらさっき言ってた生々しいって言う普段使う言葉からの詞になって行ったんやね。
欽也
その時はそんな余裕全然なかったんで感情の赴くまま歌にしました。
その時に。このありのまま歌うっていうものの気持ち良さに、気づいたっていう感じでしたね。
江頭
そこからが様式美じゃなく、今のbachoが始まった瞬間なんやね。
欽也
言葉の様式美も大事なんですが、まずは思った事からってなりました。嫌な事も情けない事も、どうでもいい事でもそのまま歌ってしまおうと。
江頭
日本語を使うバンドの難しさと怖さって、耳に届くとすぐ感情に届いてしまうから、その感情をコントロールして落とし込めないと、曲はオリジナリティーあっても、結構誰かみたいな歌詞になってまうねんな。
それが出来れば差別化できてバンドのカラーになっていくんやし。
バンドじゃあなくてHIPHOPとかでもそれはあるねんな。
音が好みじゃあ無かったとしても、歌詞が気に入ればそのアーティストは好きになる。
欽也
ありますね。同じ目線なんやけど
この言葉のチョイスすんのかっていうのは。それをまた音楽、バンドでどう表現するのかってのが重要ですよね。
江頭
詞だけなら、HIPHOPでもアコギ1本でもいい。でも俺は、それをバンドで表現したいねんな。バンドサウンドに乗っからな伝えたい言葉さえ届かへんわけやし。曲作りで気をつけるのはやっぱりそこかな。
欽也
いい音楽じゃあないと、いい歌詞も上手く乗らないですもんね。端的に言うとめっちゃダサいバンドが、詞だけ良いとかはないと思ってます。
江頭
ボーカルってそのバンドのカラーを作る役割で、ボーカルのカラーを生かすのは全てバンドサウンドでありメンバー。メンバーがイケてるバンドじゃないとボーカルは絶対生きない。
欽也
そこが不安になったら乗っかれないですね。作った時にメンバーに説明します？
江頭
めちゃくちゃ説明するで。
例えるならまずこの映画を見ろと、この映画を見た上でこの歌詞をここで乗せるイメージやってね。
一同笑
江頭
メンバーが理解してへんもんを、伝わる訳ないやんて。だから異常な位、メンバーに共有は求めるね。だからメンバーが共有できてない曲は自然と淘汰されていく。
欽也
それすごい面白いですね。
江頭
そやしメンバーに本読ますのもあんねんな。浅田次郎貸して、次のスタジオまでに読んで来いって。読んで来てなかったら烈火の如く怒るって言うね
一同笑
欽也
それは絶対読まないとまずいっすね(笑)
僕は歌詞は説明しないです。後で分かるかなって思てて、そこは俺に任しとけスタイルです。
江頭
方法論で言うとさっき言ってたみたいに、サウンドが出来上がってからでないと、歌詞は登場して来ないねんもんな。
欽也
そのいい感じで出来上がったサウンドに対する、アンサーじゃあないですけど言葉を乗せるって形です。そこはメンバーに良いと思ってもらわないと、メンバーもテンションも下がっちゃうんで、口では言わないですけど気合い入れてやりますね。
江頭
各バンドに各ルールがあって、それはそれで面白い。ところでバンドのメンバーの入れ替わりとかってどうなん?
欽也
ここ10年ちょっとぐらいは今のメンバーですね。さっきの話も合わせて、初期のほうにちょこちょこ変わったのはありましたけど。辞めたくなったら辞めようとは言ってますけど、辞めたくならへんように頑張ってますね。ちゃんと前に進めていって好きな人を増やして行くのを目指してやってます。
江頭
じゃあ結構、明確なこういう場面作りたいってのはあるのかな?
欽也
武道館！
いつか武道館は1回やりたいです。
江頭
おーそれは見に行きたいなぁ。
武道館は1回しか見に行ったことがないんやけど、KEN YOKOYAMAと対バンやったSLANGを見にね。
ああいう場面の良さってのはあるよね。
欽也
もちろんそんな簡単にできると思ってないですし、ツアーやってアルバム出して積み重ねていっていつかやりたいなあという感じです。あとはFUJI ROCKに出たいし、毎年気にはなりますね。
でもそれは気にしてても出れるわけじゃないし、呼ばれてもない日程とか空けたりはしなくなりました。
江頭
シガラミみたいなんもあるやろうしなあ。その日程とか気にし出すとかも。
でも俺が唯一気にするイベントがある。それが「ECHOES」(HAWAIIAN6主催イベント)やねんな。そやし気にするから、普段LINEで連絡する事も電話してまうみたいな(笑)
欽也
それはわかります(笑)
エコーズは出たいっす。
江頭
あれ程燃えるイベントは無いねんな。
あれ知らんかったらKBSでの武骨夜は、無かったやろうし。
欽也
マンパワーもエコーズに触発はされた部分が大きいと思います。エコーズをやる最初のミーティングで、そんな話になってました。
江頭
価値観も変わったし、あそこから始まった事もいっぱあるしな。お客さんもやけど、バンド側の熱量も半端ないしなぁ。俺らの周りでは「甲子園」て言ってるもんな
一同笑
欽也
今年は何日ですかね。
気になりますねぇー(笑)
江頭
武道館って何人ぐらい入るんやろな？
欽也
何人ぐらいすかねー全然知らないです(笑)まぁでも売り切れさせたいとかって気持ちは全然ないし、当日でもふらっと来れるような形でやれたら最高ですね。
江頭
SLANGが武道館出た時にも言ったんやけど、取り置きは書いてやって(笑)
チケットはソールドしてますが、取り置きはあり。受付で「KiM3枚で」って言わしてや。
一同笑
江頭
bachoはオールディック仲ええやん
確か日比谷野音やってたやろ？
欽也
見に行きました。
野音もかなりいいです。ここでやりたいと思いました。でも指定席なんすよね。やっぱり自由さ求めてしまいますね。
江頭
武道館は区分けした中のオールスタンディングやったしなあ。自由度は武道館の方が高いなあ。
欽也
ライブ見ながら隣の人に気を使うのは嫌になりますね。指定席やったらそれがあるんでね。自由だったら気にならない。気になったら移動すればええし。
江頭
まあ大阪にも野外音楽堂はあるけど、野音って言ったら日比谷やんなあ
欽也
ブルーハーツ好きなんで。
日比谷のライブ映像よくみてました。
江頭
アンコールがブルーハーツのテーマで始めるヤツな(笑)からのダンスナンバーやったかな(笑)
欽也
日比谷もですけど、武道館は演りたいですね。初めて家族を招待します(笑)
江頭
今まで、お父さんやお母さんはライブを見に来たことあるの？
欽也
ないですね。誘った事もないですし、聞いてもこないですしね。母はたまに聞いてきますけど、父はあまり喋らないので。。バンドって言葉自体、父が口にした記憶ないです。
一同笑
欽也
でも辞めろって事も、言われたこともないんで。自分のケツは自分で拭ける様にしろよって感じなんです。音楽やってることに対して、文句言われた事はないです。
江頭
まぁでも気には、してくれたはるんちゃう？
欽也
実家で自分のパソコンが調子悪くて、親父のパソコン借りようと思って親父の部屋に行ったんですよ。その時bachoのサイトにアクセスしたかったから、web検索でbachoって入れるじゃあないですか、じゃあ今までの検索履歴に「bacho 欽也」みたいなのが出て来て。それ見た時に口では何も言わへんけど、気にはしてるのかなって感じましたね。
江頭
なんなんそのめちゃくちゃええ話(笑)
まあ頑張ってるん見せれてるって事ちゃうかな？普通の奴やったら検索ヒット中々しないやろうし。ヒットした時、オヤジさんグッと来るもんあったんちゃうかな。
欽也
もっと頑張ろうって思いましたね。
江頭
昔みたいな泥だらけの世界からちょっとは冗談ででも自慢できるような、バンドになってこれてるし、そこは胸張って言えるのが、親孝行の1つになるんちゃうかな。
