「セコナンの聴き方が変わった瞬間」
SHOYA：今回のインタビューで需要があるかはわからんけど・・・俺らのことを知らん人も読んでくれるっていう前提であれば、このバンドってどういう流れで今の立ち位置になってるんかなっていうのは話そうかなと思っててん。もうちょっと補足して言うと、バンドっていうよりはメンバーのルーツ的な。
例えば梅川くんなんかは出会ったときREDUCTIONやったけど、バンド自体はクラストやパンクな音やのにNYHCの界隈でも多く見かけるし、アルバムはRADICAL EASTから出てるし。一体どういう人なんかなーっていうのが気になったんよね。B SIDEも今のメンバーはそれぞれが違う道を歩んできた感じやし、そういうので色々と興味持ってもらったり、掘ってもらうディグのキッカケになっても面白いかなって。
EROLIN：めちゃ良いやん！メンバー個人にフォーカスする感じね。ぜひそれぞれ聞いていきましょ。
SHOYA：最近出た関西ハードコアの本読んだのもあってさ。そういうことやったんか、って思うところが多々あったんよ。
梅川：個人個人のバックボーンは気になるわなぁ。
EROLIN：ほんならオリジナルメンバーでもあるし、マサトからいきましょか。ショーヤとは同級生的な感じやった？
MASATO：ショーヤと出会ったのは・・・高校スグくらいやったかな？その頃はB SIDEで昔にギター弾いてたチョロと俺が3ピースのメロコアバンドをやってたんやけど、そのチョロがショーヤと同級生で。そこ経由で知り合った感じ。ほんで当時のネバラン（奈良NEVERLAND）にCRAPHOUSEの苗田さん（現NORTHManNose）が働いてたのがハードコアにハマっていくキッカケになった感じで。
もともとネバランにはよく出入りしてたし、CRAPHOUSEも活発に活動してたから段々とハードコアに興味をもつようになっていって・・・結局ショーヤがそのやっていたメロコアバンドにVo.として入って、ハードコアバンドになったって形かな。
EROLIN：確かそのメロコアのバンド結構人気あったんよね？中高生くらいやのにHawaiian 6のオープニングやったりとか。
MASATO：そうそう、別に人気あったわけじゃないけど。苗田さんがネバランにいたこともあったりで、その頃それなりに名前のあったバンドとはやったりしたんよね。GELUGUGUとか。ほんでそこからハードコアバンドのコピーとかをやり出すようになって・・・何故か最初の頃にエロリンと対バンしたりとかしたなぁ。
EROLIN：ラスティング（LASTING FOR ANSWER）の初代Vo.が確かショーヤとかと付き合いあったんよね。メンバーはそのままラスティングになるんやけど、その対バンした高校生のときはまだKORNとかモダンヘヴィネス的なバンドをコピーしてたはず。
MASATO：バンドって話ではその辺がルーツになってくるかなぁ。AIR JAM世代やし最初がハイスタとかのメロコア、そこからハードコアの流れやね。
SHOYA：でもその頃の苗さんはホンマにプリンス全開の頃やったから、最初に俺とかマサトとかがネバランに挨拶的な感じで「僕ら最近ハードコアに興味あるんです」って行ったときとかも、めちゃくちゃダルそうに「あーそうなんや、ふーん」みたいに上からあしらわれて（笑）
MASATO：あれはエグかった（笑）
梅川：プリンスたる所以やなぁ。昨日はグダグダやったけどな。
MIZUTAMAXX：昨日「は」じゃない。昨日「も」の間違い。いつもグダグダ。
一同：（笑）
UM8：不幸（※Fucho / 大阪DOOM/STONER METAL/ROCK）はいつ頃からやった？
MASATO：不幸は2010年くらいですかね？入った頃はドゥームとかも全然知らなかったんすよ。ソウさん（不幸のGt.、ex-MEANING OF LIFE）にSleep（アメリカのストーナー/ドゥームロックバンド）とか色々と教えてもらった感じで。ノリの部分とかも。ただ今思えば何も知らなかった分、吸収という意味では早かった気もするっすね。そこでセコナンの聴き方とかも不幸でベース弾いたのを境にして変わったってのはあったかな。
SHOYA：セコナンの聴き方が変わった瞬間。
EROLIN：それまで聴いてきたNYHC的なノリと重なる部分もあったってことかな。
MASATO：そういう感じやね。そういう路線のバンドを聴くことによって、あぁこういうところを通ってきたからこそ、この音なんやなってのが納得できるようになったというか。不幸が解散してからはB SIDEだけっすね。
EROLIN：なるほどあざます。では次はオカくんいきましょうか。
OKA：えーと、俺はY.D.Bが最初やったね。ドラムをやるキッカケになったのは近くにミズタくんがいたから。
梅川：最初はミズタくんの親衛隊みたいな感じやったよな。
EROLIN：その辺の人たちとはどんな感じで知り合ったんですか？
OKA：最初はね、タゴ（元SLUTS, BOXED INなどのGt.）やわ。Y.D.Bのイトウちゃん（Gt.）がタゴと同じ大学で。イトウちゃんが逆ナンしたみたい。ほんで一緒に遊ぶようになって、そうこうしてたらタゴのおっちゃんがBOXED INを始めて。そこから色々バーッと広がった感じやね。最初の頃は毎日のようにタゴの家行ったりしてたよ。
SHOYA：それはタゴくんを知ってる人からしたら凄いことっすね（笑）
OKA：ほんまに毎日行ってた。ほんで毎日酒買ってこい後で払うから、て言われて買って行ってたけど、1回も払ってもらったことはなかった（笑）
一同：（笑）
梅川：ほんまロクデナシやなアイツは・・・
SHOYA：まぁそういう流れでドラムを叩き出し、Y.D.Bからの不幸っすね。
OKA：そうそう。途中でヘルプとして今みたいに正式で入るだいぶ前にB SIDEでも何回か叩いたよ。EX-Cもヘルプは何回かやったし。その時はモッくん（現EX-CのDr.）と二人体制とかやったはず。
UM8：俺がヘルプでB SIDEのギター弾いたときもオカくんドラムやったわ。
OKA：あれがB SIDE暗黒期のときやな（笑）
MIZUTAMAXX：メンバーかき集めた傭兵部隊のときか。
梅川：ウメがモヒカンみたいな頭してたときや確か。
T：あ～ディザスター（THE DISASTER POINTS）企画のパンゲアか！ありましたね。
UM8：だからB SIDEに関しては俺の方が梅川くんより先輩すからね。スタジオも3回くらいしか入ってなかったすけど、多分ギターは俺の方が弾けてたと思うすよ。
梅川：オマエ何が言いたいねん。
一同：（笑）
「今度NYのギャングくるけど行かへん？」
UM8：そしたら次はTいこか。
T：俺はずっとSPIRITUAL GARDEN（奈良）って自分のバンドやってた感じですね。ギターを始めたのは北海道の中学時代。それこそGLAYとかLUNA SEAとか。
SHOYA：ビジュアル全盛期や。
T：そうそう。高校で奈良に来てからは友だちの影響もあってハイスタが好きになってメロコアにドップリはまって。でもそっからどんどん色んなルーツミュージックを掘っていったんすよ。そこでブルースとかまで辿り着いてメッチャ面白いと感じて。SPIRITUAL GARDENはブルースの響きとハードコアのエネルギーを合体させた音楽がやりたくて始めたバンドでした。
UM8：はぁ～なるほど。
T：Palmのヘルプもやりながらでしたが、俺はSPIRITUAL GARDENに未来を感じてたんすよね。でも解散しちゃって。そこでショーヤに声かけてもらってB SIDEに入った感じです。だからハードコアのイケイケなエネルギーは好きやけど、NYHCっていうカルチャーにドップリとハマることはなくここまできたんですよね。ただ曲作りのところとかでも話しましたけど、色んなパンクやルーツみたいなものが今回のアルバム作りでようやく自分の中で繋がった部分がありました。今が1番楽しいし充実してますね。
UM8：競馬で言うたら6歳やな。色んな走り方わかってきた感じ。
SHOYA：大器晩成型。でもB SIDEと最初に繋がったのはいつやったっけなぁと。
T：奈良って同年代にうるさい音のバンドがほとんどいなかったんすよ。SPIRITUAL GARDENの頃にはB SIDEが奈良では全然やってなくて。嫌いとかそんなんではなかったけど、まぁ正直仲良くはなかったかな。大阪に行っちゃったバンドっていうイメージやった。
SHOYA：地元を大事にしてないバンド（笑）
一同：（笑）
MASATO：もうそれ地元を捨てたでエエんちゃうん（笑）
SHOYA：でもネバランって特にハコのバンドっていう色が強かったんすよ。ネバランクルー、みたいな。B SIDEは全然そこには属してなくて。
T：ほんでSPIRITUAL GARDENはガッツリそこに属してたんすよね。そこら辺が大きい違いやったかなと。ただね、今みたいに仲良くなる前に1回やることがあったんすよネバランで。そのときマサトがヤバかったんすよ！ステージにタバコくわえて出てきて、しかもそれ曲始まる前に客席に投げてきよったんすよ、なんやこいつ怖ぁ～！思って（笑）
一同：（笑）
梅川：めちゃめちゃ悪い奴やんけ！イキってるなぁ（笑）
MASATO：マジで記憶ないわ・・・（苦笑）
SHOYA：俺らも変に尖ってたんすよね。でもその後SPIRITUAL GARDENがアルバム出して、それが内容良かったりしたのもあって、Tとは少しずつ喋るようになっていったかな。
～ここでテッペイ氏（FIVE NO RISK、OVER30KIDS）が登場～
テッペイ：お前ら内緒でインタビューやるっていうから・・・薄情やなホンマに。
SHOYA：いや、やるって連絡したやん（笑）
テッペイ：ウソウソ、続けてや。
T：でもアレやわ、B SIDEが奈良でやっても意味ないみたいなことを言ってたってウワサがあって。それで距離感じてたってのもあるかも。
UM8：え、何それメッチャおもろいやん（笑）
SHOYA：それ原因テッペイくんやねんて（笑）FIVE NO RISKがネバランでライブしたときに「B SIDEは奈良を捨てた」みたいなことをMCで言うたら、まぁまぁな揉めごとに発展しかけたっていう（苦笑）
一同：（笑）
テッペイ：冗談めかして言うただけやったんやけどなぁ。
SHOYA：ぜんぜん冗談にならんかったから！（笑）
EROLIN：Palmは結局どのくらいやってたんやっけ？
T：えーとね、ギターとベースやってた期間を合わせると6年くらいかな。海外にも初めて行けたし、めちゃくちゃ良い経験させてもらったね。
EROLIN：曲作りに参加することとかはあったの？
T：いや、ゼロから作ったことはなかったかな。基本的には高橋さん（PalmのVo. / 火影）から依頼をもらって作ることが少しあったくらい。
EROLIN：立ち位置的にはヘルプ？
T：そうそうずっとヘルプ。時期でいえばB SIDEでギター弾き始めたのとPalmのベース弾いてたときがカブってたりするかな。あとはSlow Drip（PalmのDr.ケンタなど所属）でブラックミュージックをゆっくりやってる感じやね。
EROLIN：Slow Dripは俺がMETROでやったクラブの個人企画にも呼ばせてもらったもんね。あの時はベロベロなってすいませんでした（苦笑）ということで色々とありがとう。そしたら梅川くんは飛ばして・・・ショーヤいきましょか。
SHOYA：俺はB SIDEだけやなぁ・・・さっきマサトが話してたけど、最初はメロコアのバンドやってたところにハードコアのVo.として入った感じで。エロリンが一緒やったっていう対バンのときはコピーでNUMB、T.J.MAXX、MADBALL、BREAKDOWN、B.D.UNIONと・・・あとCRANKもやりましたわ。
UM8：ラインナップがキッズすぎるやろ（笑）
SHOYA：まぁ高2とかなんでそんなもんすよ（笑）あとはそれこそNEW WORLD DISORDERと、密かにナベの尻拭い的な感じでY.D.Bのヘルプを2回ほどやってますね。
梅川：えー！それは知らんかった。見てみたかったなぁ。
SHOYA：岡山も行きましたもん。OUTO（大阪の80’sハードコアパンクバンド）のカバーとかやりましたよ（笑）
EROLIN：それは俺も見てみたかった（笑）ちなみに影響を受けたボーカリストっている？
梅川：そりゃ苗田やろ。
SHOYA：それ違うとも言えないでしょ（笑）
一同：（笑）
EROLIN：勝手やけど何となく感じるのはV.O.D（Vison Of Disorder）のボーカルとかかなぁ。初期の頃ね。
SHOYA：あ～好きやな。でも影響受けたって言われると難しいな。ベタやけど・・・フレディかな？
テッペイ：フレディ・・・マーキュリー？
SHOYA：そっちの方が凄いけども！（笑）MADBALLの方ね。まぁでもよく動くボーカルが好きやったってのはあるかも。
EROLIN：DEVICE CHANGE時代のヨウヘイ（現BLACK GANION）さんとか。
SHOYA：最高やな。めっちゃ好きやった。あとは今もここにいるウメくんとかテッペイくんとか身内の人たちやな。刺激しかないって感じで。でもちょっと話変わるんやけど、高校のときに初めてハードコアのライブ行ったのがSKARHEADの来日大阪で。BIG CAT。めっちゃエラそうにしたチョロに「今度NYのギャングくるけど行かへん？」って言われて（笑）
MASATO：へ～そんな感じやったんや。俺それ知らんかったかも。
SHOYA：HARDCORE BREAKOUTの企画でT.Jとかも勿論出てたんやけど、日本のバンドはAGGRESSIVE DOGSしか知らんくて。でもとにかく怖すぎて何も覚えてないっていう（笑）
EROLIN：まぁ最初ってそんなもんよな～（笑）ってかそのときのSKARHEADってメッチャ揉めたと聞いたことあるような・・・
SHOYA：ミズタさん覚えてます？
MIZUTAMAXX：SKARHEADのときは・・・たぶんSxSxSと052が仲悪かったときちゃうかな？確かに結構トイレとかで揉めてんの止めたりした覚えがあるわ。
SHOYA：俺はMERAUDER来日のときと記憶がごっちゃになってるすね。
OKA：俺も初めてライブいったときメチャクチャ怖かったん覚えてるわ。神戸。ちなみにそのときはABUSE（ABUSE THE ABUSER）時代のウメくんを見てるねん（笑）もしかしたらデビュー戦ちゃうかな。
UM8：ウソ！まじかいな（笑）
SHOYA：俺は大阪初ライブのウメくんABUSEは観てますね。
OKA：俺はとにかくSxSxSだらけでナンジャコレって感じやったな～。ワケわからんかった。
UM8：俺もナンジャコレや（笑）クニトモくん（ABUSE～の初代Vo.）からの二代目Vo.っていうプレッシャーと緊張で細かいことは覚えてない・・・
